介護業界で採用を担当させてもらって早10年。
様々な職業が希望を持って介護業界の門を叩いていますよ。
自衛隊上がりの方や元警察官の方は多いですが、流石に年収2000万円稼いでいましたと言われると流石にビビってしまう。
山口さんはそんなビッグな新人さんでした。
うつ病で年収2000万円のエリートが介護職になった理由
こんにちわ!9年ほど前まで証券会社の営業を行っていた山口と申します。
大学を卒業して13年、金融業界で仕事をしてきましたがその後グループホームで介護業界デビューを果たした44歳の男です。
私は大学を卒業し、9年ほど前まで証券会社の外務員を務めておりました。
ノルマも大変厳しかったですが、頑張った分だけ収入に繋がるのが魅力で13年近く仕事を続けることができ、頑張ってお金を稼いだおかげで結婚して家族もできました。
証券外務員の仕事はもちろんお客様に儲けていただくことが仕事なのですが、お客様が儲けた分、もっと売り買いしてもらわなければ手数料は増えません。
時にはアナリストからの情報をもとに、値上がりが期待できる銘柄をどんどんプッシュして買ってもらったり、値動きの激しい時には売り買いをさらに頻繁に行うことでさらに手数料を稼いだりもしていました。
お客様も儲かった時には、猫なで声で接してくれますが、損をした時などは犯罪者のごとく罵られる精神的に辛い仕事。
しかも支店長はパワハラの塊のような人格で成績が悪いと、怒鳴り散らし時にはボールペンなど投げつけられました。
深夜・土日構わず営業をさせられ、時にはノルマを達成するまで会社に帰れないこともありました。
そんな辛い仕事だからこそ、お金こそが全てで年収も1,000万円はゆうに超えていましたね。
マンションも購入し家内は専業主婦で娘も私立の小学校に通わせることができましたし、自分自身もブランドスーツや高級時計・外車も購入し同じ年齢の男性よりもお金の面では満たされていたと思います。
うつ病で年収2000万円稼いだが心身ともに限界を迎えた
それまで、私は証券会社の営業マンとして、さらに収入を上げるため猛烈にセールスし、その分手数料の他、ボーナスなど含めると最高年収は2,000万円を超えたこともありました。
2008年のリーマンショックの時に私の成績はもちろん会社の売上も激減し、相当数の社員がリストラに追い込まれました。
私には家内と小学生の娘がいたものですから、とにかく土日も駆けずり回って営業を続け、なんとか自分のポジションを維持してきました。
しかし、その後だんだん体と心が擦り切れてきて、自分が本当にやりたい仕事は何だったのだろうかと考えるようになり、結局しばらくしてうつ病を患って次の仕事も決めずに退職
その後、しばらくは心療内科に通いながらハローワークにも通っていたのですが、なかなか自分に合う仕事を見つけることができません。
相談員の方から、介護なら資格を取るための補助金が使えるし、人のためになる良い仕事だからあなたに合うのではと紹介していただき、その後専門学校に通って3ヶ月ほどで初任者研修の資格を取得。
その後、現在住んでいるところから歩いて10分ほどのにあるグループホームを紹介していただき、介護職デビューを果たしました。
うつ病で年収2000万円捨て仕事を探すが焦るエリート
私の場合は前職ではうつ病を患って次の仕事を決めずに辞めてしまったため、現在の仕事につくまではハローワークに通って仕事検索の端末を見て良さそうな求人に応募したり相談員さんに相談に乗ってもらい色々と探しました。
なにぶん転職は初めてだったもので、勝手がわかりません。
もちろん家でインターネットリクナビNEXTでも応募したりしましたが、未経験の職種ではほとんど書類の段階で落とされる状態。
たまに面接まで進めることがあっても、大体が一次面接で不合格。
ただ私の場合は、それまで13年近く証券会社で務めていたおかげで、貯金もそこそこあり余裕を持って再就職活動ができたのは恵まれていました。
そしてそこで出会った介護という仕事は、以前の私からするととてもじゃないけど自分が就く仕事としては想像もできない仕事です。
でも実際仕事してみると、人間関係や金と欲望の渦巻く世界に疲れた私にはまるで一筋の光が降りてきたようにさえ感じることができました。
そして相談員さんの勧めで専門学校に通って介護職の資格を取得。
その後ハローワークに求人票を出している会社の中から自分の住んでいるマンションの近くの施設を見つけていただき、すぐに面接に来て欲しいと言われ履歴書を持って面接に伺ったところ一発で採用が決まりました。
その時の嬉しさといったら、新卒で証券会社に採用が決まった時よりも嬉しかった気がします。
ちなみに同時期に、介護系転職サイトのスマイル介護さんにも登録をしたのですが、グループホームに入社後に数社からお誘いのメールを頂けました。
うつ病で年収500万円になったが介護職にドはまり中
現在の職場はハローワークで紹介していただいたおかげで、たまたま私の住んでいるマンションから徒歩10分くらいのところにあるグループホーム。
グループホームは、比較的小規模・少人数の入居者とスタッフで生活する施設で、地域密着型サービスの一環として運営されています。
通常の老人ホームとの違いは、少人数小規模でコミュニケーションが取りやすいのと、現在お住いの地域から離れないところで生活を続けれらるため、認知症の方の介護に適している点。
認知症の方は、家族との密接な関係や、今まで住んでいたところと離れることなく、散歩など見覚えのある光景の中で生活することが重要。
さらに、施設の中ではなんでも人任せにせず身の回りのことを自分でやることが求められ、時には調理も自分でしてもらいます。
そのことで脳が活性化され、認知症を遅らせることが可能になんですよね。
私はこの仕事をすることでおじいちゃん、おばあちゃんが嬉しそうに昔の話をしたり、そのご家族が安心して生活を続けることができて良かったと感謝されることで、今までお金が目的で仕事をしてきましたが、人に心から感謝されるこの仕事がどれだけ尊いかを実感。
給料は前職の4分の1に下がりましたが、妻も私が仕事に復帰したことを心から喜んでくれ、パートをして支えてくれて本当に感謝しています。
楽ではありませんが、今後も死ぬまでこの続けていきたいものですね。
うつ病で年収2000万円のエリートが介護転職した話
- 損をしたら犯罪者扱いの証券外交員
- リーマンショック時に精神的に追い込まれ鬱病を発症
- 転職先が決まっていないにも関わらず自主退職
- リクナビNEXTで探すも書類落ちの日々
- ハローワークで職業訓練を受け介護職に転向
あああ